【ネタバレあり】「マザー!」 キリスト教の暗喩が多い

映画
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今回は「ブラックスワン」などの監督ダーレン・アロノフスキーの作品、「マザー!」をお送りします。

本国の映画会社の意向により、日本での劇場公開な中止になった問題作です。

あらすじ

詩人の夫と郊外の家に住む妻。

ある日、近所の病院に転勤してきた医者という男が訪ねてくる。

男と夫は意気投合し、妻の意に反して、男は家に泊まっていく。

翌朝、男の妻という女が訪れ、その女も家にいることになる。

そして、ついに二人の子供達も現れ‥

視聴中の感想

昔のサスペンスでよくあるパターンで、招かれざる客が、どんどん迷惑行為をエスカレートさせていく、という内容の話なのかな?と思っていたら、まさかの展開に‥

所々に現れる妻の幻覚や薬を飲んでいる描写に、「ブラックスワン」のような妻の妄想の話なのかな?と思っていたら、全然違いました。

考察

登場人物の聖書との対比

みなさんご指摘の通り

『母』⇨母なる大地

『彼』⇨創造主(神)

『男』⇨アダム

『女』⇨イブ

『兄』⇨カイン

『弟』⇨アベル

『子供』⇨キリスト

『群衆』⇨人類

『家』⇨世界

の暗喩であると思われます。

ただし、忠実に聖書の内容をなぞろうとしているとか、キリスト教を批判していたりしているわけではないと思われます。

それよりも欧米人ならピンとくる聖書の暗喩を使って、人間の自然に叛いた勝手な行為を批判していると考えるのが妥当ではないでしょうか?

また冒頭の火事に包まれていた女性と今回のジェニファーローレンスと最後の女性が皆違う女優さんなので、『母なる大地』は滅びては創造主に創り直されているようです。

出来事の聖書との対比

以下が聖書からのモチーフです。

『女』の好奇心で『男』が『彼』の大切にしていたガラスを割ってしまい、『彼』は『男』と『女』が2度と『彼』の書斎に入れないようにする。(知恵の実→失楽園)

『兄』による『弟』殺し。(カインのアベル殺害)

キッチンの破損により床下浸水。(ノアの大洪水)

一旦、『家』には静寂が訪れます。(ノアの大洪水後のリセット)

そして、『母』が『彼』を喜ばせようと産んだ『子供』を群衆は勝手にもてはやし、殺して食べてしまいます。(キリストの受難)

タイトルの「マザー!」は最初のM を大文字にしていないので、特定の母親ではないと思われます。

また、登場人物も『彼』とか『男』とか、ある具体的な人物を表していないのです。

この作品は、好き勝手な事をして、『母なる大地』を困らせている人間を批判しているのではないでしょうか?

そして、もう一つ、『男』が壊してしまうガラス、『彼』が大切に飾っていた物は、実は『母なる大地』の心臓でした。

つまり、「生命の実」⇨『母なる大地』の核だったのです。それを食べると永遠の命になるといわれるものが大地の核で、神がやり直す度に新しく、大地に入れられるのです。なんか、深いですね。

ある意味、聖書を揶揄しているので、キリスト教国家では、気分が悪くなる作品なのかもしれません。それ故にの日本公開中止なのかもしれませんね。

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