【ネタバレあり】ジョジョの石仮面に影響を与えた「デモンズ」

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はじめに

この作品に出てくるかぶるとデモンズになってしまうマスクが、漫画「ジョジョの奇妙な冒険」
に出てくる石仮面に影響を与えました。
というよりネタを頂いたという表現のほうが正しいかもしれませんが…
監督はイタリアンホラーの巨匠、マリオ・バーヴァの息子、ランベルト・バーヴァ。
制作にはダリオ・アルジェントも名を連ねています。
内容的には「ダリオ・アルジェント風味の80年代的ポップなゾンビ映画」といった感じです。
それでは作品を観ていきましょう。

あらすじと感想

*ネタバレ有りです。できれば鑑賞後に御覧下さい。

主人公の女性は地下鉄で映画の試写会の無料券を配っていた、顔の半分を鉄の仮面で覆った不気味な男からチケットを2枚もらい、女の友人と映画を観に行く。
最初の地下鉄の描写で後に現れる仮面の男が窓に映り込んでいます。

冒頭から、この鉄仮面の男が怪しい雰囲気を醸し出しているのと主題曲「デモンズ」が映像にぴったりですね。

そして映画館。
アルジェントの弟子らしいカメラワークで建物を俯瞰的に捉えています。
建物は「サスペリア」の学校や「インフェルノ」のマンションのような左右対称のつくり。
そして劇場内にはバイクにまたがった鎧騎士のオブジェ。
しかし、片手には日本刀、もう片手には鬼の顔のような金属製っぽい仮面。
劇場の従業員のお姉さんはど派手な緑色のスーツ。
この辺の描写がアルジェントぽいですね。

観客の主な人物は
主人公の女性二人組。
結婚記念日の中年夫婦。
若いカップル。
主人公たちに迫る若い男二人組。
盲人男性と介助の女性。
ギャングらしきマッチョの男と夜職っぽい女性2人。

盲人男性がオブジェの仮面に触れてしまい、嫌な感覚がしたので、介助の女性に「これに触れるな」と言いますが、その時ちょうど夜職っぽい女性の一人がふざけて仮面を被りました。
顔に軽い引っかき傷の様な傷が仮面を被った女性についてしまいます…

そして、映画が始まります。
モトリー・クルーの「セーブ・アワ・ソウル」に載せて、2台のバイクが闇夜を走ってきます。
劇中の若者は男二人、女二人の四人組です。
古い寺院のような建物に入っていきます。
そこはノストラダムスの墓がある寺院だったのです。
ノストラダムスの当たった予言を述べ、最後に「デモンズ」の出現を言います。

現実の劇場では、劇場の従業員のお姉さんが懐中電灯を片手に見回っています。
若い男の片方は主人公の女性に「怖くなったら、手を握って」と言います。
盲人男性は介助の女性に何が起きているのか訪ねながら鑑賞します。
ギャングたちはタバコを吸い、劇場の従業員に禁煙だと注意されますが、隠れて吸い続けます。
若いカップルは、イチャイチャしているが劇場の従業員に見つかり、元に戻ります。
介助の女性は後から入ってきた男とイチャイチャします。
若い男は怖くなって、主人公の女性の手を握ります。そして、お互いに名前を教え合います。
もう一人の若い男も主人公の友達に近づこうとします。

劇中では、ついにノストラダムスの墓を見つけます。
墓をあばき、一冊の本と包を見つけます。
ラテン語で書かれた本には「デモンズ」について記されていました。
そして、包には現実の劇場にもあった仮面が入っていました。
片方の若い男がふざけて仮面を被りますが、もうひとりの男にデモンズになるのでやめろと諭されます。
劇中では仮面を外した男の顔に傷が付きました。
もう一人の男が本を読み続けます。
「デモンズは悪の手先で、感染して広がり、街になる」
劇中ではマスクを被った男がナイフで他の人間を殺し始めます。

劇中と同じことをしたので、思わず笑ってしまうギャングたち。
現実で仮面をした女性は血が出てきたのでトイレに向かいます。
劇中と同じことが起きていると不安がるもう一人の女性。
トイレに行った女性の帰りが遅いので、もう一人の女性がトイレに見に行きます。
そこには鋭い爪を生やし、緑色の液体を口から吐くデモンズと化した女性が!
首を引っ掻かれるも、なんとか逃げ出す女性。
しかし、首の傷口が破裂し、スクリーンの裏側に逃げていたが、スクリーンを破り、表に出てしまいます。
そして、みんなの見ている前でデモンズへと変身します。
かたや、デモンズと化した女性はイチャついている介助の女性と男を襲います。
男は首を吊るされ、介助の女性は殺され、それに気づいた盲人男性も殺されます。

逃げ惑う人たちは出口に殺到しますが、扉の向こうに壁ができていて脱出できません。
ここで、サクソンの「エブリィボディ・アップ」がかかります。
そして、結婚記念日の中年男性が殺され、他の人間も危なくなったところを自動販売機でドアを塞ぎ、事なきをえます。
そこで映画が原因だと思った群衆は映写室に向かいます。
ドアを破壊し侵入するも、そこは無人でした。
機械を壊し、映写を止めます。
ここでも仮面の男がガラス面に映り込みました。
映写を止めたから大丈夫だと行っていた群衆に「ヤバいのは劇場だ」と生きていた盲人男性が声をかける。そこに結婚記念日の中年男性のデモンズが現れるが1階へと落とします。
そこにはぐれた若いカップルの女性が遭遇し、体液を浴びせられます。
リーダー格になっていたギャングがデモンズ化した介助の女性とその間男に襲われ1階に落ちます。
若いカップルは再会できます。

ところかわって、劇場の外、チンピラ4人組がコカインをやりながら、盗んだ車でドライブしています。コカインの取り合いで粉をこぼしてしまったチンピラたちはちょうど劇場の前で車を止め、粉を集めます。
この紅一点の女性の髪型が、BGMのビリー・アイドルそっくりなのが笑えますね…
カミソリなども使って、コカインの粉を拾うチンピラたち。
紅一点の胸の谷間の粉をカミソリですくうチンピラ。
乳首のあたりまですくい、女が興奮してきたところで乳房に傷をつけます。
この映画一番のお色気シーンですね。

劇場に戻り、劇場の椅子を壊してバリケードを作る群衆。
外に助けを求めるため、壁を叩く群衆。
壊れた壁から部屋を発見します。
しかし、その部屋は煉瓦の壁に覆われ、出口がありませんでした。
絶望する群衆。

再び外へ、チンピラたちは車を盗んでいる最中を景観に見つかり、偶然、裏口の扉が開いた劇場に逃げ込みます。それと同時に外へ出た盲人男性はデモンズ化していました。
チンピラたちは劇場の中へと入っていきます。

若いカップルは通風孔から這って外へ出ようとします。
爪が床をこするような音が聞こえ、気をつけるように言う男。
前と後ろを交代すると今度は前から音がする。
結局、デモンズ化した彼女に襲われる…

チンピラたちは塞いでいた自動販売機をどかしてしまい、紅一点はデモンズに襲われます。
また、1階に落ちていた人間たちがデモンズ化して登ってきます。
次々と襲われる群衆。
かろうじて逃げ出した主人公たち4人。
しかし、女友達がデモンズ化してしまい、倒したが謎の生物(悪魔っぽい)が背中から現れ、男一人に傷を負わせる。デモンズ化すると絶望して、オブジェの日本刀で殺してくれと頼む。
親友を殺し、オブジェの日本刀を振り回しながら、バイクで逃げる主人公たち。
もうチンピラたちなど今までの登場人物がデモンズ化していて襲ってくる。
アクセプトの「ファースト・アズ・ア・シャーク」がかかり、派手なアクションシーンとなります。

そして、劇場の天井を突き破ってヘリコプターが落ちてくる。
その中から銃を手に入れ、かつワイヤーで屋上に脱出する。
何故か屋上にいた仮面の男に襲われるも、これを撃退し、非常階段から外に出る二人。
サクソンの「エブリィボディ・アップ」がかかります。
ついには外もデモンズだらけになっていました。
偶然通りかかった車に載せてもらう二人。
「西へ向かう」という家族連れとともに安堵する二人。
エンディングの字幕が流れ始める。

首のあたりを気にするヒロイン。
一旦、字幕が止まった後、デモンズ化したヒロインのドアップ!
銃で打たれ車から落ちるヒロインを後に車は走っていく。
初見ではびっくりするラストでしたね…

解説

監督がランベルト・バーヴァですが、製作のダリオ・アルジェントの作品と言われても分からないような、建物の俯瞰映像やオブジェやアイテムのドアップなどの画面づくり。
音楽もゴブリンのリーダー、クラウディオ・シモネッティで、いつものアルジェント作品という感じ。ヘビィメタルの既存の曲とのタイアップは「フェノミナ」で試されてますね。
なので、ある意味、ダリオ・アルジェント作品と言ってもよいのでは、と思っています。

「デモンズ」はノストラダムスの予言にあやかった悪魔のことで、感染することから完全にゾンビですね。しかし、このゾンビは爪と牙が鋭く、走って来る分、たちが悪いですね…
主人公の女友達の背中から現れたのが、いかにもな悪魔の姿で、これがノストラダムスの予言の「恐怖の大王」と思われます。

この「マスクをかぶるとゾンビになる」というのが「ジョジョの奇妙な冒険」の石仮面でネタをとられています。
まあ、映画の方は漫画みたいに即時変身されませんが…

この作品のヒットにより、次は映画館ならぬテレビからというモチーフで正当な続編が作られました。(「デモンズ2」)
また、日本でリリースされている「デモンズ3」は「チャーチ(教会)」という別作品。「デモンズ4」や「デモンズ95」などもダリオ・アルジェントの弟子のミケーレ・ソアビの作品であるだけで、関連はありませんので、ご注意下さい。

音楽について

この音楽もダリオ・アルジェント作品ではおなじみゴブリンのリーダー、クラウディオ・シモネッティが手掛けています。メインテーマは、基本はディスコミュージックなのですが、人の声の音色と「デモン、デモン!」というサンプリングボイスで非常に怪しい曲となっています。
また、その他の曲もシモネッティらしい怪しさ満載ですね。

その他の曲はいわゆるタイアップで、「フェノミナ」の時からですね。
チンピラ達の車では当時のヒット曲がかかっています。
ただし、リック・スプリングフィールドのウォーキング・オン・ザ・エッジはイントロが不気味なので、ボーカルまで流れません(笑)
ここでは、ゴーウエストの「ウィ・クローズ・アワ・アイズ」、アドヴェンチャーズの「センド・マイ・ハート」がかかっていて、次にビリー・アイドルの「ホワイト・ウエディング」がかかります。

そしてヘビーメタルの曲がかかります。
劇中劇の冒頭でモトリー・クルーの「セーブ・アワ・ソウル」が効果的に使われています。
また、アクションシーンでは、アクセプトの「ファースト・アズ・ア・シャーク」とサクソンの「エブリィボディ・アップ」がかかります。

権利関係でタイアップの曲が含まれているサントラ盤はありませんが、サブスクでクラウディオ・シモネッティの曲はフルに聞けます。
劇場公開時にリリースされたCDは、かなりの曲が含まれていました。
しかし、モトリー・クルーの「セーブ・アワ・ソウル」がなかったのが悲しかったです。

全曲リスト かっこ以外はクラウディオ・シモネッティの曲

  • 1. デモンズ
  • 2. クルエル・デモンズ
  • 3. キリング
  • 4. 不気味な前兆
  • 5. エブリィボディ・アップ(サクソン)
  • 6. アウト・オブ・タイム
  • 7. ウォーキング・オン・ザ・エッジ(リック・スプリングフィールド)
  • 8.セーブ・アワ・ソウル(モトリー・クルー)
  • 9.ダイナマイト(スコーピオンズ)
  • 10.ウィ・クローズ・アワ・アイズ(ゴーウエスト)
  • 11.センド・マイ・ハート(アドヴェンチャーズ)
  • 12.ホワイト・ウエディング(ビリー・アイドル)
  • 13.ファースト・アズ・ア・シャーク(アクセプト)
  • 14.ナイト・デンジャー(プリティ・メイズ)
  • 15. ジ・エビル・ワン

映像配信

いかがだったでしょうか。
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